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『チェンジ&ノーチェンジ』 あーる晴れた、ひーる下がり、いーちばーへつーづく道ー。 ・・・・・って、感じの歌があったよな? え?いきなり何言ってんだって? いや〜、ちょっと今あまりにもおかしな状況に巻き込まれたせいでつい口に出てしまった。 うん、まあどんな状況かというとだな、いやに素直なシルバー先輩と、気持ち悪そうなゴールド先輩に挟まれている。 って感じかな。 なんでこうなった、って思わず聞きたくなっちまうよな。 あえて原因をあげるとするならこの時間に屋上に来てしまったのが間違いだったのかもしれない。 あーあ、面倒事には巻き込まれたくなかったのに。 「わー、おいしそう・・・・・だな、えっと、食べても・・・・いいか?かな」 「・・・・・なっ、何言ってんだよ、ほんとさっきから気持ち悪いぞお前!」 俺の弁当を見て嬉しそうに声を上げるシルバー先輩と、それをみてさらに顔を青くさせるゴールド先輩。 ほーんと、何があったというんでしょうね。 この素直さ、逆に気持ち悪いですよ。 普段クールなイメージを持つ人が急に甘えたりすると可愛くみえるっていうけど、駄目だこりゃ。 シルバー先輩の場合なんか気持ち悪い。 今回ばかりは俺もゴールド先輩に賛成させていただきますよ。 だからさっさといつものシルバー先輩に戻ってくれませんか? こんなの何にも面白くない。 いつもどおり喧嘩してくれてたほうがよっぽどマシ。 つーかしろ。 つまんねぇだろ。 「そんなに食べたいならあげますよ」 心とは裏腹に笑顔をつくってシルバー先輩にミートボールを一つ渡す。 するとまたいつもからは想像できないような笑顔。 う〜ん、恐怖というものは無表情のときに感じるものだと思ってたけど、笑顔もときに恐怖につながるらしい。 これがいい証拠だ。 ゴールド先輩なんてあまりの気持ち悪さに自暴自棄におちいってるじゃないか。 なんか床を叩いては髪をかきむしったりどこか焦点のあわない目で空を見つめたり。 あーあ、こんなゴールド先輩見て貴方は何が面白いんですか? 「・・・・・どうしたのゴールド君・・・・、じゃなかった、ゴールド」 「・・・・・・・・てめぇのせいだっつうのぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」 自暴自棄におちいったゴールド先輩に、やけに優しい言葉をかけるシルバー先輩。 これも普段の二人からは考えられない行動だ。 ここまでくると気持ち悪さを通り越して感心さえするよ。 ゴールド先輩をからかうためにそこまでしますかね〜、普通。 ・・・・んー、でもなんか引っかかるんだよな〜? いまひとつデータが足りなくて・・・・、でも、こう、ちかちかと頭に光るものが・・・・。 これはなんだっけ? 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「ちょっ、助けろよぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」 シルバー先輩の気持ち悪さに叫ぶゴールド先輩をほっといて、俺は考えた。 う〜ん、もう少しで出てきそうなんだけどな。 なーんか二重人格者について書かれた本の内容しか出てこないや。 他にもあるはずなんだけどなー。 ・・・・・・そういえば最近こういう系の本読んでなかったな。 そろそろ読んでみようかなー。 ・・・・・うん、いいかもしれない。 確か本棚の上のほうに読みかけの、『チェンジ』という本があったはずだ。 あれ二人が入れ替わったところで飽きてやめちゃったんだよなー。 だって実際にそういうことって少ないからどうもイメージがわいてこなくて・・・。 二重人格のほうの本はすぐにイメージがわいてきたんだけどな。 ・・・・・・ん?今なんかまた引っかかったぞ。 ピリリリリ!!! そこまでで思考は中断される。 携帯がうるさく鳴り響き、俺に早く出ろといわんばかりにせかした。 たっく、こんな時に一体だれだよ・・・・。 無視しちゃおうかな。 ピリリリリ!!! しかしあんまりにもしつこくなり続けるので、仕方なく出ることにした。 ポケットから携帯を出し画面を見る。 そこにはソウルという文字が映し出されていた。 「ソウルかよ・・・、えっと、何々?『・・・・・・ヒビキがやばい。至急ヘルプ』・・・・なんだこれ?」 「って、メールだったのかよ!!」 横からなかなか鋭いツッコミをいれられてしまう。 別にいいじゃないですかー、電話の着信音みたいなのがメール受信音でも。 ほら、こういうのに設定しとくと結構役にたつんですよ? 人を騙すときとか。 「どんな時だよ!!」 「ほら、電話だと思わせてちょっと失礼しますとかいって席立つこととか出来るじゃないですか」 「だからどんなときだよ!!・・・・・つーかお前もメモしてんじゃねぇ!!」 何気に手帳になるほどとメモしているシルバー先輩の頭をはたくゴールド先輩。 はたかれたシルバー先輩は普段ならやり返すのだが、今日はしゅんと落ち込み、目に涙をためていた。 あー、なんかこんなシルバー先輩も結構なれてきたな。 ゴールド先輩はまだ慣れないみたいだけど。 相変わらず気持ち悪そうにしてるし。 なんだかんだいって素直じゃないシルバー先輩のほうが好きなんですね。 「至急ヘルプねー・・・・、えっと、『詳しく説明をよこせ』と。よし、送信」 「命令系かよっ!!」 送信ボタンを押しメールを送信する。 すぐ返ってくるだろうとふんでいたが、なかなか返事がかえってこない。 おかしいな、いつもソウルメール打つの早いのに。 それになんだかヒビキの名が出たときからシルバー先輩もおかしいんだよな。 妙に落ち着きがないというか・・・・・。 ・・・・ん?今またなんか引っかかったような・・・・・・・。 ピリリリリ!!! 「お、やっと返って来た・・・・って、長っ!」 帰ってきたメールを開けば文字の行列。 よくこんなの一人で打てたなー。 それにソウルは普段簡潔に説明してくるのに。 それほどやばいってことか? ・・・ま、とりあえず内容を確認しないことにはなんともいえないな。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 黙々と文字の行列を読む。 するとだんだんと色々なことが見えてきた。 あー、なるほど。 そういうことか。 つまりそっちでもなんかヒビキがいつものヒビキらしくなくて、こっちではシルバー先輩がいつものシルバー先輩らしくない。 そう、まるで二人が入れ替わってしまったように。 よく考えれば分かったことなのに・・・・、まだまだ修行が足りないな、俺も。 とにかくこれでやっとさっきから引っかかっていたなぞが解けたよ。 後は本当に俺の考えが当たっているかどうか確認しないと。 「シルバー先輩」 「・・・・・・・え、あ、はい」 シルバー先輩のことを呼べば、しばらくしてから返事がかえってくる。 なんですかその『あ、僕のことか』って顔は。 どうやらこれは本当に俺の仮説が当たっているらしい。 元に戻すことも出来なくないけど、めんどくさいなー。 このままでも特に問題なさそうだし、いっそのことこれでもいいんじゃないか? 第一そこまで俺が面倒見る理由ないし。 うん、いいじゃん別に、このままでも。 「俺今日はもう失礼しますね。では、ごゆっくり」 そのまま屋上を立ち去ろうとすれば、急激に傾くからだ。 原因はお察しのとおりゴールド先輩で、しっかりと俺の服を掴んでいる。 あーーーーー、めんどくさい。 俺がこの状況をなんとかする理由なんてないのに、なんとかしなくてはならないんだろうか。 もう自分でなんとかしてくださいよー。 そりゃあんな素直なシルバー先輩と一緒に居たくないのは分かりますけどね、俺だって忙しいんです。 これが俺にとって得になるならやるけど・・・・・・、あ。 「・・・・・・・・いいこと考えた」 すぐさま携帯を取り出しソウルにあることを指示する。 了解と短いメールが返ってきた所で作戦実行。 さて、どうなるかな。 少し楽しみだ。 「シルバー先輩♪これ、飲んでください」 俺達のやりとりを呆然と見ていたシルバー先輩、もといヒビキに、ちょっと怪しげな薬を渡す。 彼は不思議そうに受け取って、そのまま何の躊躇もなく飲んだ。 さすがヒビキ君。人を疑うことを知らないねー。 ゴールド先輩は吐き出せとか言ってるけど、もう無理♪ それ即効で効く薬だから。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 しばらく彼は焦点の合わない目で空を見つめていたけど、突然はっと意識を取り戻し、何か納得したように溜息をついた。 俺はにこっと笑って彼を引き寄せ、ゴールド先輩のほうを向く。 なんだかちょっと不機嫌そうだけど、気にしない気にしない。 どうせ独占欲かなんかでしょ。 ほんと面白い人だなー。 「ゴールド先輩、どうしてさっきからそんなに必死なんですか?」 「・・・・・・・は?」 「だって、シルバー先輩が素直になったんですよ?貴方にとってそれは最高にいいことじゃないですか。 なのにどうして不機嫌そうなんですか?」 「・・・・・・・っ」 そのまま黙り込んでしまうゴールド先輩。 俺はくすくすとばれないように笑い、彼の返事を待つ。 ありがたいことに腕の中にいるシルバー先輩も暴れないし、なんか上手くいきそうな予感。 さあ、貴方はなんと答えるんですか? 「・・・・・・・・・・・俺はっ、素直じゃないシルバーの方が好きなんだよっ!!悪いか!だからさっさと戻りやがれっ!!!」 そのまま俺からシルバー先輩を引き離すゴールド先輩。 おー、これはちょっと予想外。 でも、ま、いい台詞も聞けたことだし、そろそろネタばらししましょーか。 「そうですか、それは良かった。ちなみに、シルバー先輩ですけどもう元に戻ってますよ?さっき薬飲んだ時点で。 にしてもヒビキと入れ替わるなんて、貴方もとことん面白い人ですねー」 そういえば呆然とするゴールド先輩。 あー、そっか、ヒビキと入れ替わってたのか、どうりで・・・・、と納得すると同時に、その顔は一気に赤くなる。 そりゃあんな告白的な台詞言えばねー。 いきなりシルバー先輩を突き飛ばし、そのまま叫びながら屋上を走り去っていく。 あーあ、あんなにスピード出しちゃって。 転ばないように気をつけてくださいよー。 「・・・・で、貴方はどうなんです?シルバー先輩」 今まで黙っていた彼に聞けば、そのまま階段のほうまで歩き出す。 なんですか、答える義理はないってことですか? ま、そりゃそうですね。 でもせめて入れ替わりの感想だけでも聞きたかったなー。 ちょっと残念。 「・・・・・・・・本当に嫌いな奴なら、追いかけようなど思わない」 去り際にそう一言呟かれ、思わず笑いがこぼれた。 そうですか、やっぱり貴方もなんだかんだ言って・・・・・・。 まあ、二人の愛は永久に変わらないってことですか? 俺はそんな不器用な恋愛嫌だけど、あなた達にはぴったりかもしれませんね。 だからどうぞお幸せに! 「さーて!ソウルに結果でも聞きに行くか!どうせなら入れ替わったヒビキ君もみたかったなー」 さてはて、これで今回の話は終わり。 楽しかったですか? 俺は楽しかったですよ。 面白いものが見れて。 以上、司会進行役ハートでした! END 後書き ・・・・・・・まず最初に一言。 めっちゃぐだぐだになっちゃったんだぜ! いや〜、ハート君目線で進めるってことは考えてたんだけど、そこから先思いつかなくって。 せっかくのリクなのにすみません・・・・・・・。 えっと、今回ばかりは本当に書き直し受け付けます! もしくはこれのソウル君たちバージョンとか。 苦情も言ってくださってかまいません! 本当に出来が・・・・・・、最悪です。 ・・・・・・すみません。 |