貴方が嫌いだといっていた時期は、いったいいつの事だったろうか。



『思いを思い出にする時の流れ』



「何を見てるんだ?」

「いやちょっと昔の写真を」



本棚の奥深くからみつけた随分と懐かしいアルバム。
そこには高校生の俺が写っていた。
この時は確かレッド先輩達が卒業してしまうからみんなで集合写真を撮ったんだっけな。
あきらかに俺不機嫌そうだし(笑)
つーかカメラ見てねぇ。シルバー見てるし。
いや、睨んでる?っつたほうが正確か?



「お前不機嫌そうだな」

「しょうがねーだろ。このときはまさかこんなことになるとは思わなかったしよ」


写真を見ながら微笑んでいるシルバーを見て、ああ、俺らも随分変わったな、と思う。
昔だったら絶対こんなことにはならなかった。
俺が言い返してまたシルバーが言い返して喧嘩の始まり。
きっとそんなとこだと思う。



「この頃は何やってたんだっけな、俺達・・・」


そう言われてふと考える。
あの頃の俺達、何やってたっけ?
う〜ん・・・・、思い出せない。



「あ、この写真・・・」


シルバーが指差したところを目でたどってみるとそこにはまたまた不機嫌そうな俺が。
これは確かクリスマスパーティのときだな!
なんでこんなに不機嫌だったんだっけ?
ああそうだ、思い出した!
このときの俺やきもちやいてたんだっけ。
あの時は分からなかったけど、いまだと分かるんだから不思議だよな〜。



「お前はなかなか笑顔で写っている写真がないな・・・」

「誰のせいだと思ってんだよ誰の」

「俺か?」

「あったりめーだろ!」


そういえば悪い悪いといって頭を撫でてくれる。
ほんと、昔の俺達からは想像出来ない。
昔からこいつは優しかったけど、不器用なせいでそれは目立たなかった。
俺も俺で意地っ張りだったから気づかなかったし。
それなのにあいつらのあの一言で今はこんなに仲が良いんだから、世の中分からないよな〜。



「そういえばハートたちは元気かな?あの二人はもともと仲良かったけど、今はどうなんだろうな?」


懐かしい後輩の顔を思い出す。
俺達を変えるきっかけを与えた張本人たち。元気にしているんだろうか。



「さあな、結婚でもしてるんじゃないか?」


きっとシルバーは冗談のつもりで言ったんだろうけどあの二人のことだから本当にやりそうだ。
今頃ハネムーンの途中だったり。
まあ、俺も人のこといえないけど。
こうしてシルバーと同棲してるんだから。



「・・・なんかみんなに会いたくなっちまったな」



ポツリと寂しそうにそう呟けばぽんぽんと頭を叩かれる。
きっとあやしてるつもりなんだと思う。
相変わらず不器用。だけど、優しい・・・・。



「会いに行けばいいさ。思い立った即行動、が、お前のいいところだろ?」

「そうだな」


そういったシルバーに微笑み返す。
そうだよ、会いに行けばいい。
みんなどこで何してるかなんて分からないけどきっと元気にしてる。
永遠の別れなんかじゃない。
ただ、ちょっと分かれ道に居るだけ。
またすぐ会えるさ。



「そういえばあの時も即行動!って感じだったよな〜」


卒業式の日のことを思い出しまた笑った。
あの時はなかなか恥ずかしかった。
そのままわかれようとするシルバーを引き止めて、顔を赤くしながら第二ボタンを俺に下さい!って。
どこ少女マンガだよ俺。
シルバーもおもいっきり戸惑ってたし。
・・・でも、渡してくれたときは嬉しかったな。
思わず抱きついちまったし。
そういえばあのときのシルバーの顔はなかなか見ものだったな。


「何笑ってんだよ」


こつんと軽く小突かれた。
どうやらさすがのシルバーさんもあの時だけじゃ分からなかったらしい。
いや〜、そこは分かってくれねーと、恋人としてな。



「分かるわけないだろう・・・・・、馬鹿が」

「馬鹿じゃねーつうの」


今じゃこのやり取りも軽いじゃれあいみたいなもの。
ぶっちゃけ喧嘩とかありえねーし。
昔とは違うんだからな!
今は超仲良しだ!


「おっ、またまた面白い写真発見」


ページをめくればまた面白い写真を見つける。
これは俺の誕生日の日。
珍しく機嫌のよさそうな顔。
・・・だが、実際機嫌がよかったかといわれれば、俺は首を横に振るだろう。
実は機嫌悪かったんだよな。
でもみんなにそれを悟られるのが嫌だから無理して笑った。
まあなんで機嫌が悪かったかといわれれば勿論それはシルバーのせいなのだけど。


「この日は最悪だったな〜」

「今じゃいい思い出だろう?」


そういわれればもう何も言いかえせない。
たしかに今じゃ良い思い出だし、この後はそれなりに良かったし。
もうたいして気にしても無いしな。



「たっく、ほんと色々なことやってるよな、俺ら」


この写真の数だけ色々あったということ。
アルバムはこれだけなんだけど、その一枚一枚に色々な思い出が残っている。
無駄に喧嘩したことや、自分に素直になれなかったこと、シルバーと一緒に遊んだこと、懐かしい後輩達や先輩達。
全部全部良い思い出。



「ほんと、俺らも変わったよな」



そういってシルバーと一緒に笑った。
ほら、また思い出が増えていく。














END



なんていうか、みにくいですね・・・。
真ん中にしたのは間違いだったかな・・・・。
まあ、そのうち直すかも・・?