「寝ている君に、幸福を」


目が覚めたら、真っ暗闇の中に居た



「って、なんだこれ?シャレにならないよな〜・・・」

目の前に広がる闇に、つぶやいてみる
しかし返事など返ってこず、やっぱり沈黙を突き通すばかりだ


「・・・・え〜と、俺、何をしていたんだっけ?」


ああ、そうだ
グリーンが帰ってくるまでに宿題をやって驚かそうと思って、勉強をしていたんだっけ
あれ?
じゃあここは何所?


「・・・・見事なまでに真っ暗だな〜、下も上も右も左も分からないや」


ここまで真っ暗だと、自分がいまここに居るのかすら分からなくなる
自分は今、ちゃんとここに立ってるのだろうか?
存在しているのだろうか?
不安になってくる


「・・・・・グリーン?」


ためしに、愛しの恋人の名を呼んでみる
しかし、やっぱり返事は返ってこず、俺の声がいやに響いた



「・・・ひょっとして、ここには俺しか居ないのかな?」


そう思うと、なんだか不思議な気分だった
自分はずっと消える事を望んでいたから、なんとも思はないけど
もうグリーンに会えないんだと思うと、悲しくなった


俺にはもう君と同じときを歩く事を許されないのか



「そんなの・・・、やだなぁ・・・」


ポロリと、涙が流れた

自分はずっと一人で居ることを望んでいた
いや、ずっと一人で居た

でも、実際は違った
俺のそばにはいつもグリーンが居た
それがあたりまえだと思ってた


でももうそのグリーンは居ない

居ないんだ


「お前は、悲しんでくれるのかなぁ・・・」

ポロリと流れた涙が、頬伝って闇に落ちた
その瞬間

かっと闇がひかり、誰かの声が聞こえてきた

ああ、この声は・・・・







「・・・・・・・・グリーン?」

「起きたか」

「へっ?」


驚いて目を開けると、目の前にグリーンの顔
えっ?なんで?


「・・・何をしているんだ、さっさと起き上がったらどうだ?」


俺に手を貸すグリーン
ああ、そっか・・
あれは・・・
夢だったんだ


俺、いつの間にか眠っちゃってたみたい



「・・・・・・・何があったか知らないが、そんな不安そうな顔をするな」

「えっ?」

「お前はどう思ってるかは知らないが・・・、少なくとも、俺達は仲間だとおもっている」


す・・、っと、体をどかすグリーン


すると見えてきたのは・・



「・・・・・みんな?」


「あっ、レッド先輩起きたんスね!誕生日おめでとうございます!」

「おめでとうったい!レッド先輩!」

「あらあら、やっと起きたのね、おめでとう、レッド」



天井からぶら下がっている誕生日おめでとうの文字
ああ、そっか、俺、今日誕生日だっけ



「さ、早く早く、主役は真ん中に座るものよ」


ブルーに机の真ん中に招かれる
向かいにはゴールドとシルバー

右側にはイエローにクリスとブルー

左側にはルビーとサファイアにソウルとハート


そして隣には・・・



「グリーン・・・」


「お前が何を悩んでいるかは知らないが、みんな仲間だ、悩みがあったら話せ、少しは力になる」


「・・・・・ありがとう!」





今日は俺の誕生日
みんなは俺に最高の贈り物をくれた


だから俺も送り返そう


最高の笑顔を!




END