『君に嘘を吐こう』


可愛い彼女の可愛いしぐさを見たいから、僕は君に嘘を吐く。
今日もすごくキュートだね!というのもいいけれど、君が無視をするのは分かりきっているから。
だから今日はちょっと別なことに挑戦。
そう、例えば・・・・、


「僕、好きな人が出来た」

「・・・・・え」


大好きなケーキを落とすほど、動揺する彼女。
わたわたケーキを拾うと、じっと僕を見てくる。
僕がにっこりと微笑むと、ちょっと顔を赤くさせ、すぐにそっぽを向いてしまった。


「今日呼び出したのはそのためなんだ」


そういえば不安そうな顔で僕を見てくる。
その瞳が今にも泣きそうなことに少し後悔をした。
でもやめない。
せっかく面白そうな展開になってきたんだから、もう少し続けよう。


「告白をしたいと思うんだけど・・・、君はどう思う?」

「どうって・・・、あ、あんたなんか振られるに決まっているったい」


そっけなく言い放ち、一口でケーキを食べる。
ていうか君、それさっき落としてなかった?
しかもまだ半分以上残っているよね?よく口に入ったね。
しかも食べたあと不機嫌そうにするのやめようよ。
お店のひと凄くびっくりしているよ?
せっかくのケーキバイキングなのに。


「・・・・・・うー」


何かいいたげに声を出す彼女。
ちらりと僕を見ては、ぱっと視線を逸らす。
どうやら効果抜群?
めちゃくちゃキュートなんですけど。
今すぐにでも抱きしめたいんですけど。
でも僕は常識人だから、人前でいちゃいちゃするほど馬鹿じゃない。
いや、僕的にはいいんだけどね?
ほら、サファイアが嫌がるから。
なるべく彼女が嫌がることはしたくないし、それになんだかレッド先輩達の真似をしているみたいで嫌だ。
だから僕は僕なりに彼女に愛を伝えてみる。


「ねえ、告白の言葉はどんなのがいい?」

「そっ!そんなの・・・・、知らんち・・・・」


二個目のケーキに手を付けながら、さらに不機嫌そうにする彼女。
何これ。結構僕って愛されている?
そんなにサファイアは僕が知らない子に告白するのが嫌なのか。
いいこと知っちゃったな。
これで遠慮なくアピールできるぞ。


「そっか、じゃあ今から告白しようかな」

「なっ、あたしをほったらかす気と!?」

「サファイア、みんなびっくりしているよ」


いきなり立ち上がったサファイアにみんながびっくりしている。
かぁっと恥ずかしそうに顔を赤らめ、静かに座るサファイア。
その目は僕を睨んでいる。
いや〜、まいったなぁ。
そんなに引き止めてもらえるとは。
でも大丈夫。
もうそろそろ種明かしするから。


「サファイア、愛しているよ」

「・・・・・なっ、何いっとうと!」

「んー、告白」


とたんにもっと顔を赤くさせるサファイア。
どうやら僕がさっきまで言っていた意味を理解したらしい。
そう、ちょっとした引っ掛けなんだけどね、僕が告白したかったのは君だよ、サファイア。
でも素直にいったらかわされちゃうでしょ?いつものように。
だからちょっと引っ掛けてみました。
おもいのほか可愛いサファイアが見れて良かったよ。
いや〜、上手くいった上手くいった。


「か、帰るったい!」


さっさと立ち上がり店から出て行ってしまう。
そんなに怒らなくてもいいのに。
・・・・・でも、きっと君の可愛い姿がまた見たいから、僕はまた君に嘘を吐くんだろうなぁ・・。
そんなことを思い、僕はくすっと笑みをこぼした。





END




後書き
お題最後です!
このお題シリーズ、お持ちかえり可能のフリー小説ですので!
お好きなのをどうぞ。
勿論全部でもいっ・・・・・・・・、こほん、失礼しました。
あ、このお題を持ち帰るときについての注意点なのですが、このお題はお題屋さんから借りたもの
なので、お題の二次配布はしないでね!勿論小説も!
そして自作発言禁止!
あと文だけ持ち帰ってね♪
ここに直接飛ぶようにしないでね♪
それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
*持ち帰る人は一言ください!